2016.4.13
  「別れと出会い」

                                         副所長 伏見 淳


 
今年もまた3月の別れと4月の新たな出会いがあった。

 当センターには、県と市町村から13名の職員が2~3年派遣されて研修、調査研究支援そして施設・設備等の管理運営といった業務に取り組んでいる。
 3月31日には7名の職員がそれぞれの派遣元に帰って行った。4人が3年間、3人が2年間在籍したが、その間経費の縮減や研修生の増加といった状況に加え、5年ぶりの研修体系の見直しという大事業を抱えた時期に当たったものの、本当に苦労を厭わず、愚痴もこぼさず職務に励んでもらった。
 特に転居を伴う異動の経験がない市町村職員にとっては、慣れない単身生活の中での残業、あるいはほとんど切れ目のない仕事の連続で、余暇を楽しむ時間もなかったものと推察する。
 転出された方々には心から感謝するとともに、今後のご活躍を祈念したい。

 そして翌4月1日には新たなメンバーを迎えた。当然、皆初めての勤務であり、緊張に包まれた感が新鮮でもある。早速その夜親睦会の「小鳥の会」歓迎会が開かれ、時間が経つのも忘れ賑やかに歓談した。
 4月11日からは今年度最初の第1回新規採用職員(前期)研修がスタートすることから、現在はその準備に追われているところである。是非じっくりと職務に取り組み、研修生や講師と、そしてお互いの関係を深めていくことを願う次第。

 ところで話は変わるが、自然の営みとの『出会い』について。
 学生時代には馬術部に所属して競馬場の内馬場で練習していたが、春になると、賑やかに囀りながら、空高く一直線に舞い上がり、スーッと降りてくるヒバリの姿が目に焼き付いたもの。今でも野原や畑でヒバリの鳴き声を聞くと、つい空を仰いでヒバリを探してしまうとともに、馬場での厳しい練習が蘇る。

 先ほども述べた人事異動に伴う転居をする中で経験した生き物との出会いもある。
 いわき市は長男が生まれた頃と40代の単身生活の二回生活したところである。よちよち歩きの長男を連れて
薄磯(うすいそ)海岸でカニや小魚を捕って遊んだ思い出。自分が楽しんでいた?
 単身生活は市内を流れる
新川(しんかわ)の岸を歩いて通勤したが、春になると川の中で動き始めた鯉の群れ(皆さん鯉の産卵を見たことがありますか?雌鯉を多数の雄鯉が追いかけて川岸でバシャバシャと群れるのです。)とヨシキリの囀りがとても印象的だった。

 自分の出身地である南相馬市原町区は二度目の単身生活。
 昼休みの散歩は県の合同庁舎に近い
新田川(にいだがわ)周辺に。南相馬市は太平洋に面しており、以前からレース鳩が上空を通過する(海岸線や川を目安として飛ぶため)ことから、毎日上空を眺めながらの散歩は昔を思い出す時間帯となった。(失礼、これは四季の変化による出会いではない!)

 つぎは会津若松市。こちらも2回住んでいた。
 平成3年度から県庁の大学整備室におり、平成5年4月に開学した会津大学の開学当初は学生課教務係長として家族で転居した。この時息子は中2と小3で、会津へ行く際に福島を離れたくない、転校先で馴染むまで寂しいと泣かれ、ようやく慣れてきたと思えば、1年でまた福島へ転校と決まり、また別れが悲しくて残りたいと泣かれた。
 まさに「会津の三泣き」であった。

 ■会津の三泣き            
 「会津の三泣き」という言葉があります。これは「会津に来たときはその閉鎖的な人間関係に泣き、なじんでくると人情の深さに泣き、去るときは会津人の人情が忘れ難く泣く」というもので、会津人の性格を表す言葉として知られています。
 最初の「泣き」には、この地になじみのない人をひるませてしまうかもしれませんが、地域にとけ込むことで温かい人情が伝わってきます。                        (福島県のホームページより)


 その1年間は会津若松市花畑町の民間アパートに住んだが、近くに
湯川(ゆかわ)が流れている。そこでヤゴ(トンボの幼虫)を捕って飼育したものの、残念ながら結果として羽化するまではいかなかった(一応川に戻しました)。
 
 二回目の会津若松市は、平成20年度にやはり会津大学事務局勤務となって単身生活。公舎のすぐ裏を前述の
湯川(ゆかわ)が流れている。市街地を流れているにもかかわらず、なんとホタルと面会することができるのである。公舎に戻ってから近くの飲み屋で一杯、ついついいっぱい飲んだ後、湯川を歩きながら帰宅する途中で眺めることができる。
 多分現在も同じだと思いますよ!

 最後に、県を退職して現在に至るが、当センター周辺は今まさに待ち遠しかった春の始まり。
 3月から梅の花が咲き、今は桜や桃、レンギョウと次々と咲き競い、一方ではキジの群れがいたり、ウグイスが鳴き始め、最近はヒバリとツバメも目にすることができる。
 季節の移ろいとともに『出会える』自然の営みは楽しい。




※ このコラムは執筆者の個人的見解であり、公益財団法人ふくしま自治研修センターの公式見解を示すものではありません