2018.10.24
 「中学生になった卓球少年」

                               主任主査  平 栗  哲 也


 
中学生になった息子は、卓球部に入部した。
 周りの誰もが卓球部に入るだろうと思っていたが、案の定、卓球部に入った。自分の部屋に卓球選手のポスターを貼っており、卓球はかなり好きなようである。
 小学5年生の頃からほぼ毎日卓球をしており経験者であるため、同学年の中では上手なほうであるらしい。
 息子にとって卓球は、得意分野を作ることができてよかったと思っている。

 卓球のすばらしいことが3つある。
 まず、1つめは「規律の遵守」だ。
 集団生活に欠かせないのが、規律の遵守である。卓球には個人戦もあるが、団体戦もあり、チームが一丸となり同じ目標を持っていなければ勝てない。勝つためには、身勝手な行動は慎まなければならない。家ではだらだらとテレビを見たり、ゲームをしたりしている息子も、卓球の試合や練習中はシャキッとしている。普段の生活では見ることができない一面を見ることができ、なかなかおもしろい。
 そして、2つめは「集中力の持続」だ。
 家ではいつまで経っても勉強を始めようとしないので「そろそろ勉強したら?」と言っても、すぐには始めない。何度か言うと渋々自分の部屋に行って、勉強道具を出し始める。やっと勉強を始めたかと思うと、ふらふらと台所や茶の間に来る。「もう、休憩?今、勉強を始めたばかりなのに。」と心の中で思う。一転、卓球の試合中はポイントを取得する度、雄叫びするほど気合いが入っている。普段の生活では見ることができない一面を見ることができ、なかなかおもしろい。
 そして、3つめは「競争心の育成」だ。
 卓球の試合に勝てばうれしいし、負ければ悔しいだろう。負けても、その悔しみをバネにして卓球をうまくなりたいと強く思えば、その分努力して練習に励む。息子は試合で負けてもあまり気にしていない様子だが、心の中では悔しがっているのだろうか。息子の根性が見たい。これから社会に出て生きていくためには、強い精神力が必要である。たまに卓球の試合で好成績を収めると、家族から祝福され少し照れくさそうにする。普段の生活では見ることができない一面を見ることができ、なかなかおもしろい。

 これからも卓球に真摯に向き合って、たくましく育ってほしい。

※ このコラムは執筆者の個人的見解であり、公益財団法人ふくしま自治研修センターの公式 
 見解を示すものではありません。